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第13段◆山は

  怒涛のものづくし

ものづくし

山といえば小倉山(おぐらやま・京都市右京区)、鹿背山(かせやま・京都府木津川市)、三笠山(みかさやま・奈良県奈良市)、こんもりと樹が繁った山、深く踏み分けた山、忘れずの山(蔵王山・宮城山形県境)、末の松山(すえのまつやま・宮城県多賀城市)
遠慮する山という意味のかたさり山というのはどんな山なのか、想像するとおもしろい。

五幡山(いつはたやま・福井県敦賀市)、帰山(かえるやま・福井県南越前町)、後瀬の山(のちせのやま・福井県小浜市)
朝倉山(あさくらやま・福岡県朝倉市)は、昔の恋人が今は赤の他人って歌(写真参照)になっていて素敵。

大比礼山(おおひれやま・雅楽の東遊びの終わりに歌われる歌謡と同名の山だが、場所は不詳)も面白い名前だ。臨時の祭の舞人を思い浮かべるからかしら。
三輪山(みわやま・奈良県桜井市)も良い。手向山(たむけやま・奈良県奈良市)、待兼山(まちかねやま・大阪府豊中市)、玉坂山(たまさかやま・大阪府池田市)、耳成山(みみなしやま・奈良県橿原市)

昔見し人をぞ我はよそに見し 朝倉山の雲居はるかに
▲朝倉山よそに見るぞをかしき

第14段◆市は

  続・怒涛のものづくし

ものづくし

市場といえば辰の市(たつのいち・奈良県奈良市)。里の市では海石榴市(つばいち・奈良県桜井市)が良い。奈良に数多くある市場のなかでも長谷寺(はせでら・奈良県桜井市)に詣でる人たちが必ずそこに泊まるのは、観音様のご縁があるからかと思うとおろそかにはできない。

おふさの市(場所は諸説あり)、飾磨の市(しかま・兵庫県姫路市)、飛鳥の市(あすか・奈良県明日香村)

画像引用:Tomo.Yun(http://www.yunphoto.net)

長谷寺
▲長谷寺にまうづる人のかならずそこに泊まるは、観音の御縁のあるにやと心異なり

第15段◆峰は

  続続・怒涛のものづくし

ものづくし

峰といえば諭鶴羽山(ゆづるはさん・兵庫県南あわじ市。兵庫県宝塚市の譲葉山との説も)の峰、阿弥陀ヶ峰(あみだがみね・京都市東山区)、弥高の峰(いやたかのみね・兵庫県とも滋賀県とも)

峰
▲峰はゆづる葉の峰、阿弥陀の峰、弥高の峰

第16段◆原は

  続続続・怒涛のものづくし

ものづくし

原といえば瓶原(みかのはら・京都府木津川市)、朝原(あしたのはら・奈良県王寺町)、園原(そのはら・長野県阿智村)

高原
▲原は瓶の原、朝の原、園原

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